『あんた、勝手に私に取り憑いて、勝手に鏡心館に入門して、勝手にレイカとの試合を決めちゃって…
それで今日、いきなり行っちゃうの?』

霊は…何も話さない

『そんなの、勝手だ!勝手すぎるっ!
さんざん振り回しといて、もう…
こっちにもね、心の準備ってものがいるんだよ!』

『………』

『いきなり、行っちゃったら…
私、明日から、どうすればいいんだよ?
そんな…急に、急に、行くなよっ!』

もう、止まらない

私、一体、何を言ってるんだろう

でも…私の言葉は続く

ダムが決壊したかのように

今まで、表に出さなかった思いが、激流のように流れ出す

『だって、だって、その…
私は…私は…』