その翌日

鏡心館の先生に、昨日の個人戦について結果報告

先生は、満足そうにうなづいていた

「宮田さん…」

最後に、先生が語りかける

「剣道…続けるか?」

「ハイ、もちろんです!
ずっとやります!やらせてください!」

以前、勝手にレイカとの試合を決めた私と、先生との約束

いや、今となっては、約束以上

私の体の一部になっている

そして…稽古

一刀斉がいつも言っていた

『勝って兜の緒を締めよ』って

試合に勝ったからといって、油断せず、おごらず、

さらに精進せよ、とのことだ

『ねっ、そうだろ?いっとーさい』

素振りをしながら、彼に話しかける

あれ?返事がない

いつもは、『ああでもない、こうでもない』なんて、うるさいのに

…稽古が終わる

着替えて、帰る準備

『まこと…』

『いっとーさい?何?』

何かおかしい…

様子が…変だ

『どうした?いっとーさい!』

『すまぬ…拙者を…
公園へ…みなと公園、へ…』