ジンジン痛みを発する、左足をかばいながら…

『…痛いよ、いっとーさい!』

『…我慢せい。
「心頭を滅却すれば火もまた涼し」というではないか』

また、名言格言特集か…

結局、しばらくの間、登下校の間だけは一刀斉が憑依して、私の体を運んでくれたけど

早朝と夜間のジョギングは、私が左足をかばいながら、走るしかなかった

『走ると、痛いんだけど…』

当たり前すぎる抗議に、一刀斉は

『…それでは、おぬしの鍛錬にならぬ』

なんていって、取り合ってくれない

なんと融通の効かないオバケだ

ええい、覚えてろよ…

それでも…

痛い痛いとうめきながら、それでも自主トレ、稽古に打ち込んでいるうち…