見るだけで痛々しい

うわあ、やっちゃった…

「何や何や」と、ミハルさんも駆け寄る

「うわあ、いったそうやな、これは!」

いえ、痛そうじゃなくて、ムチャクチャ痛いんです…

そう、それは剣士の宿命…

剣道の場合、相手に撃っていく際、左足からぐっと踏み込んでいく

当然、左足の裏に負担がかかり、これを何回か繰り返しているうち、水ぶくれができ、やがてはそれが破れ…

ひどいときは、さらに切傷を負ってしまう

私の傷は、まさにその「ひどいとき」に該当するのだ

「…ミハルさん…痛いです…」

「ああー、これは剣士の宿命や、アタシも時々やるけどな!
まあ、それだけ、アンタ一生懸命稽古しとるっちゅうこっちゃ、あっはっはあ!」