その初老の男の人は、道着を着て、少年少女たちの稽古をじっと見続けている

少年は男の人…小柄だけどがっしり体型で、何やらしかめ面をしている(60歳くらい?)…の前に正座、一礼した

そして、何やら、耳打ちをしている

『…先生、変な女子高生が来ました』

…とでも、言ってるんだろうか

男の人は、私の方に眼を向ける

さらに表情を険しくして、私を睨み付ける

眼光が鋭い

全身から、達人としてのオーラみたいなのが出ている

うわ、怖い!

怒鳴られる!殴られる!つまみ出される!

『ごめんなさい!ごめんなさい!

私じゃないんです、霊なんです!

私じゃなくて、サムライの背後霊が…

もう、帰りますからっ!』

どうしよう?いや、体が動かない!