それ以後、「この世」をさ迷うことに…

「…じゃ、あんた、死んでから300年近く、成仏せずに…」

「そういう、ことじゃ

…しかし、拙者もさすがに疲れた」

自責の念は徐々に消え、『そろそろ成仏したい』と、最近思うようになったとか

なんか、身勝手な気もするけど…

いや、そもそも、何で私に憑いてるの?

「…拙者もよくわからぬ」

何、それ?

「おぬしに憑いているのは…」

私の生命エネルギーの『波長』が、なぜか一刀斉にピッタリと合うらしい

つまり、『相性がいい』ってこと?

…オバケと相性がよくて、波長が合うなんて…なんか迷惑な話だ

「…案ずるな。おぬしを取り殺したりはせぬ」

当たり前だ!取り殺されてたまるか!