「暎様は?」

「何とか、お逃げになられてお休みになっていますがもう、長くは・・・。出血が激しく。」

「そう、みんなはもう逃げなさい。私たちの伝えるべきことがまだ残っているわ。」

「それは、先に逃げた者たちが担ってくれるでしょう。私たちはお2人のお傍に。」

「もう、あの人にどこまでも似ているわね。でも、死んではだめよ。生き残るの。」

「はい!」

「私は、あの人の下に・・・。」


「奥方様!お逃げください!追手が!」