「僕のことはさておき、話ってなんですか?」


「理緒ちゃんのことなんだけど。」


貴くんはやっぱりねと言う顔をして、真剣な表情に変わった。


「姉貴、やっと正直になるのかな?なんか言ったんですね。」


「プリクラ見せてくれたんだよ。」


「見たんすか。あれ。」


貴くんは窓の外をちらっと見て、僕に視線を合わせた。


「ぶっちゃけていいっすか?」


「え、いいよ。」


僕がうなずきながらそういうと貴くんは喋り出した。


「僕神村さん嫌いなんですよ。義理の兄だけど僕よりわがままだし、礼儀はないし、貸したゲームは返してくれないし…」


ゲーム返さねぇって小学生かよ。


義兄を嫌いと来てるし…


「姉貴ともうまくいってないし、何より子供が嫌いだそうです。浮気もしてるし。あのプリクラの人見ました?」


「いゃ見事なラブラブっぷりで…。」


「そんなことじゃなくて…(汗)」


あぁ しまった…。真面目な話そういう、苦手なイメージだったもんで…。


「にやけっぷりが気持ち悪くて、頭にかちんときたよ。理緒ちゃんあんなに頑張ってるのに…」