「遅かったよ。私が好きなの先輩って確認するの遅かった。もう間に合わなかった。上辺だけの結婚式なんて嫌だったけど。それしかなかった…」


理緒ちゃんの目がまた涙でいっぱいになる。


「今頑張れるのは晴夏と奏太がいるからだった…。死んじゃいけないって…」


「そうだよ。」


僕は何も考えずに言葉をついていた。


「でも、死にたくなる…。」


死にたい…って


軽く思っちゃいけない。


でも理緒ちゃんにとって、精神的に追い詰められた状況は、何が正しいのか見失っているようにも思えた。


今、ここにいるのが理緒ちゃんにとってとてもつらいということはココロに突き刺さってくる。


そして理緒ちゃんの気持ちを知って…


嬉しいのと苦しいのと…


とても複雑だった。


神村とかかわりたくない。


でも理緒ちゃんの事は助けたい…


僕が理緒ちゃんの事を好きだと打ち明けたら…


僕が確実に崩壊する気がする…


何も手に付かなくなる…。


理緒ちゃんが担っているココロの重みが軽くなる事を祈って、僕は思いは打ち明けない…


こんなこと知ったら都合良過ぎて頭に来るんだろうな…


みんな…