結局俺は甘えたいだけだったんだ。


理緒は段々と笑わなくなって、不満こそ口には出さないが、喧嘩ばかり吹っかけてた。


イカると自分を抑えられなくなるのは何となくわかってる。


俺が怒鳴ると理緒は泣きじゃくってごめんなさいとただひたすら謝ってくる。


それが頭にクル。


かっとなって理緒をひっぱたいたときもある。


あんなに健気で、優しくて、愛に満ち溢れているというのに


一時の感情でお互いの隙間を広げてしまっている。


突き放したり取り返そうとしたり…


自分でもよくわからなくなってた。


けど理緒を傷つけていたのはわかってる。


わかっているけど、なくすのは怖いんた゛。