あのメモは何なの?
あたし宛?

でも誰が?
ラブレターとかだったら
普通名前書くよね?


しかもなぜ資料室?


わかんない事が多すぎる…。



きっと考えすぎなんだろう。
そんなに気にしなくていいんだとも思う。


だけどなんとなく
そんな簡単に終わる話じゃない気がしていた。


『危ない』って…
そう感じる。

根拠なんてないけど
強いて言えば
よく当たると言われる…
『女の勘』というものかな。



今までそんな事は1度もなかったし、これからもないと思ってた。


そんな漫画みたいな事
考えてもみなかったしね…


だからかな

なんだか…怖い


何もなければ…いいな。
何もなければ…











「咲桜ちゃん!!」



急に呼ばれて
ハッと我に返った。



目の前には
心配そうにあたしを見つめる
白衣に眼鏡姿の速水先生。



あ、そうだ…
あたし今、病院に来てたんだ。



「大丈夫か?顔色が悪い」



先生はそう言って
左手をあたしの額に当て
それから脈も測る。