「そういう事だから、咲桜ちゃんはしっかり体を治す様に」


「…はい」



オフモードでも
先生はやっぱり…医者なのね。



まぁでも
医者らしい理由かもしれない。


危ない橋を渡って
あたしに対する『同情』なんて
先生はしない気がする。


あくまで勘だけど。







「先生って…やっぱりお医者さんなんですね」


「はぁ~?」




バカげた発言をしたらしく
先生は思いっきり
『頭がイカれたのか?』と
目で睨んできた。


いや、確かにバカな発言だな。



「研修医の頃と違って、ハッキリ酷い事言うから…」


「酷い事だぁ?」



お、怒ってらっしゃる。



「酷い事って言うか…」



とにかく怒らせない言葉を見つけ様と言葉を選ぶが…



「酷い事とは失礼な。咲桜ちゃんがしっかりしないから、怒りたくなるんだ」



ご、ごもっとも…



「…すみません」



口は禍の門だと痛感。



「まぁ…俺も言い過ぎな所があるのは確かだ。こういう仕事してると、厳しくなるんだよ」



じゃあ先生は
初めから悪魔だった訳ではないんですね…



おっと、また失礼