まったく。
そこまで心配なら
呼ばなきゃいいのに…



「どうしてリスクを犯してまで、あたしを先生の自宅で入院させてるんですか?」



初めにも聞いた事を
再度尋ねた。
あの時は、はぐらかされて
ハッキリした理由を聞けずじまいだったし。


それに…
『守りたい』って言った意味も気になったんだ。



「まだ気にしてたのかよ…」


「当たり前です。よく考えてみてください!先生マズイ事してるんですよ!?」


「マズイ事って…。犯罪者みたいな言い方するなよな…」



言いながら先生は
『はぁ…』と溜め息を吐いた。


確かに犯罪者ではないか…






「咲桜ちゃんは、危なっかしいんだ」


「?」


「1人にしたら、パッタリ死んでそうだったんでね」



パッタリって…
あたしは動物ですか?



「担当医としては、そんなんで死なれたら困る。俺の立場がない」



あー…なるほど。

だから仕方なく
先生の自宅で入院か。



なんと言うか…
さすがです、医者モードの先生。




たぶん『守りたい』って言ったのも、『医者だからか』と納得してしまった。