「本当だろうな」



怒ってるのか
上から睨む様に
疑いの眼差しを向ける先生。



こ、怖い…



「本当です!熱もないですよッ」


「…わかった」



ようやく諦めてもらえ
先生はあたしから離れると
近くの棚から何かを取り出した。



…チョコレート?



「え、食べるんですか?」


「それ以外にどうしろと?」



いや、そりゃあ確かにだけど…


だって先生がだよ?

チョコレートって…



「…意外」


「は?」


「いえ。別に…」



先生はチョコレートってキャラじゃないよ。


強いて言えば…

…おつまみ。


おじさんみたい。



「咲桜ちゃんもどうぞ」


「ありがとうございます」



まさか先生からチョコレートをもらうなんて…ちょっと笑える。



先生はホワイトチョコレートを口に運んでいる。



「好きなんですか?チョコ」


「好き…だな。ホワイトチョコは特に…」



うわー

意外。



先生がチョコレートってだけでビックリなのに、ホワイトチョコレートが好きって…


白ってイメージじゃないよ。

うん。


先生は黒だよ、真っ黒。