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「乃嘉、帰ろ」
「…うん」
俺らの日課は
こんなちっぽけだけど
幸せなこと
乃嘉の笑顔が大好きだった。
顔を赤くして笑っている姿が
とても可愛いと思ってた。
でも、それを見て赤くなる俺の顔を見られたくなくて
いつも乃嘉の数歩先を歩いてしまう。
乃嘉を見たら
自然に顔が熱くなって
赤くなるんだ
俺、カッコ悪いだろ…?
こんなカッコ悪い俺の姿絶対見せたくない。
他のやつならいい
ケド、乃嘉だけには見られたくなかった
だから
本当は隣で歩きたいけど
我慢するんだ
「優弥は私のこと好き……?」
乃嘉からの突然の質問
最近よく聞かれる
なんでそんなこと聞くんだ…?
そんなの分かりきったことだろ…
“好き” にきまってんじゃん
好きでもない女と一緒に帰ったりなんかしない
好きじゃなかったら
こんなふうに乃嘉の側にいるはずないだろ…――