『ハイ! 矢口先生』

「はい、川島君、なんだ」

塁は、少し低い声を出して
おどけて言った。


『どうしてピッチャーは、
 まっすぐ前にボールを投げないで
 たまに後ろに投げたりするんですか?
 ふざけてるんですか?』

「・・・・・・」

『先生?』