「俺、矢口 塁。」

『ヤグチ ルイ・・君』

「君、はいらない」

『・・ルイ?』


塁はニコっとほほ笑んだ。


『わたしは
 川島 紫花』

「カワシマ シズカ・・さん」

『わたしも、さん、いらない』

「シズカ・・」

ちょっと照れくさくて
一瞬下を向いてから
上目遣いに微笑みを返した。