「ハイ、これでよしっ」

『ペッタンコじゃ、なくなった?』

「うん」


そしてまた彼は
浮き輪の端を持って
ひょいひょいと飛ぶように
波のプールの奥を目指して
引っ張って行ってくれた。

波がくると
波に合わせて浮かせてくれる。

波が高くなると
わたしも高くなる。
でも、そのときは足が届かないから
6番君の腕にぎゅっと捕まる。