『どこか遠くで生きている?』


私の近くからいなくなっただけで、どこか遠くで元気に生きているかもしれない。でも、実際に会わないとわからない。これは仮説の域を出ない。

他に変わったことを考えてみる。けれど、何も思いつかなかった。すべてがいつも通り。想史も両親も穂香も学校も。よって、落書きもそこで終わり。一気に重くなったまぶたを必死で開け、授業を聞いた。それは現実でも聞いたことのある授業だった。