｢いいコンビだな。お前ら。｣


笑いをこらえながら大槻先生は言った。



｢そこそこ目立ってたぞ。
入学式の日に、テンション上がってきたとか言いながら真顔の奴なんて、そうそういないだろ。｣


｢それに、そのあと遊びに行く話しながら教室行くとことか。
他の生徒は少なからず緊張してるのにな。｣




あ……そういうこと。

確かに緊張感0だったかも。



笑顔は…。


感情を表に出すのがあまり得意じゃない私と緋麻里は、かなり無表情だと思う。



だけど、心の中では感情豊かだと思う。


いつから苦手になっちゃったんだろう。





ちなみに、それが仲良くなってから2番目に見つけた共通点。

1番は出席番号が前後のことだからね。





でも小、中学校ではみんな


｢夏鈴ちゃんと緋麻里ちゃんってクールだよね｣


｢かっこいい～｣

｢私たちは2人のこと好きだよ｣



と、受け入れてくれた。



それは本当に嬉しかった思い出。