「圭さん、あれ、出掛けちゃったの?先輩、カタログもらってきました。」


圭さんとも三人で見たかったな…。


「お前張り切ってんな。カタログ見せてみろ…」


仕方ない、先輩と見るか…。
まずは先輩のから。ページを捲る先輩…

ドキン///
写真なのに先輩に見つめられてる?
マジで…


「格好いい…」


声に出してたみたい…


「…おお、サンキュー。」

「先輩は黙ってると別人ですよね?」


照れ隠しで また失礼な言葉を発してしまう私がいる。


「別にいいだろ?今の俺に文句あるか?」

「いえ、他の人は残念な先輩を知らないから。それは幸せかも?」

「お前は不幸なのか?」

「いえ、先輩は先輩のままでいいです。」

「…なら、問題ない。」


クスッと笑う先輩。


「お前のも見るぞ…」


自分のは 何だか照れくさい。
恐る恐る見ると…

誰これ?
何この顔?


「お前こそ、これ詐欺だろ?」


写真の顔の私は 隣に写る先輩を見る目がヤバい…竜野君との差が余りにも違う。


「この顔ヤバいな///」


先輩が写真を見てデレるとか もう恥ずかし過ぎる…


「もう、恥ずかしいから見ないで下さい///」

「見せろよ。やたら可愛い普段と違う杏///」


その場から逃げ出したい…こんな褒める先輩を見た事ない私は どうにかなりそうだった…