「はぁ~///楽しいわね毎日。私向こうのショップでは、相手がセレブとか態度が全体的によろしくない人との接客じゃない?

こっちは凱人と杏だと 気を張らないでいいでしょ。ここは超癒しよね。」


圭さんの本業は基本接客中心。中々のストレスが毎日あると思う。

アパレルと一区切りで言っても色んな職種があり、その人にあった場所によって仕事も多種多様だ。

何でもこなす圭さんは やっぱり神的に 素晴らしい才能があると思う。

私とは雲泥の差で、私がストレスとか言ったら 鼻で笑われそう。


「圭さん 昔からアパレルにドップリだったんですか?」

「あら私は独学よ。専門的に習ったわけでもないわ。パリで貧乏生活をしながら 私の好きなデザイナーさんの仕事をしていたの。」


やっぱり ハングリーな人は気合いが違うんだ。生ぬるい居心地の良い場所では、センスは育たない。やっぱり凄い。


「凱人も同じようなもんよ。まあ、あの子には私がいたから やっていけたようなものだけどね?」


先輩もやっぱり海外で揉まれて 今の実力になったんだ。


「なのに先輩に随分と楯突いたりして、私ってとんでもないですね。」

「いいのよ、杏はね特別。私にとっても凱人にとっても。だからこのままの杏でいて。それが丁度いいの。」


わかった様な、わからない言葉を圭さんから言われた。

このままでいい。わからない、

私には特別な何もない毎日が 今は宝物みたいにキラキラと輝いていると感じているから。

人との縁は不思議だ。
この場にいる奇跡に…