その後も、弟子ふたりの会話は盛り上がりに盛り上がり、それに比例して魔女ふたりのどんより具合は増していった。
 

そして、ある程度ひと段落したところで、白山さんが思い出したように疑問を口にした。

 
「そう言えば、迷先輩は誉さんの師匠ってことですよね?」
 
「そうですね」
 

真顔で頷く誉ちゃんに、白山さんがさらに質問を重ねる。
 

「あの、私が言えたことじゃないんですけど、なんで『先輩』って呼んでるんですか?」
 

もっともな疑問である。

しかし、誉は困ったような顔で、軽く首をかしげた。
 

「いや、それは、私にもなんとも。迷先輩にそう呼べと言われただけなので……。」
 
「あ、そういえば私もそうです。蛍先輩に言われて……」
 

そうして、ふたりは同時に魔女ふたりに向き直り、言った。
 


「「先輩、なんでですか?」」