「あ、蛍さんたちもお疲れ様。早かったね。」
 
 「ありがとう!迷が貸してくれたマジックアイテムのおかげですぐに着いたのさのさ!」
 

いつもの調子で労いの言葉をくれたのは、もちろん木村くん。

蛍は迷のノートがよほどお気に召したらしい。
 

 「迷さんおかえりなさい。」
 
 「ありがと~」
 
我に返っておかえりと言ってくれたのは鎌田くん。

迷は腕を伸ばしたり足伸ばしたりして体をほぐしている。

いいのか、国王陛下の御前だぞ。
 

 「ご苦労だったな。もう少し遅くとも問題はなかったが」
 
 と、尊大なもの言いで労ってくれるのは石川くん。


そんな急がなくても、もっとゆっくりしてて良かったのに、と気遣ってくれた石川くんに、蛍は起き上がろうとした体をノートに打ち付けてしまった。


両手で顔を覆って寝転がったまま足をバタバタさせている。