心の中でガッツポーズをし、気合を入れていると、ユウが欠伸をしながら隣にあった毛布を手に取った。





「……話しすぎた…寝る」





「……うん、おやすみ。ありがとね」






私の横を通過したユウに、振り返ってそう言った。




「……僕、なんでヤヅキがあんたを選んだか分かる気がするよ」




選ぶって何の話だろうと首を傾げると、フッと笑った。

「……おやすみ、美桜」




バタンっと閉まった戸の向こうの彼の笑顔は凄く温かかった。