仁華が不思議そうな顔をして歩く。



うん。



やっぱり仁華といる時間が好きだ。


楽しいし、笑えるし、おもしろいし。


でも、それだけじゃない。


「ねぇねぇ、律希!!聞いて!!」


仁華が満面の笑みでねぇねぇ律希!!聞いて!!って言ってくる。


俺はその瞬間が一番好きだ。


だからこれからも俺の隣で言っててほしい。


「ねぇねぇ、律希。聞いてる?」


「うん。聞いてるよ。・・・・・・仁華、もう一回言って。」



「え?なにが?」



「ねぇねぇって。」



「ねぇねぇ律希?」


「うん。それそれ。」


「変な律希ー。」


そうやっておかしいーって俺の隣で笑ってろよ?


ねぇねぇ律希って、ずーっと言えよ?


そしたら仁華がそこにいるんだって分かるから。








end