「そうだ瑠璃。これからどこに行く?私はどこでも良いよ」

「んー、私もどこでも良いんだけど…」

「じゃあさ、私たちの国に帰ろ?」

「妖の国に?」

「そう。国で、瑠璃みたいに悩んでいる人を助けるの」

「良いんじゃない?そうしよっか」

「おけ。なら早速、しゅっぱーつ」

私はもう迷わない。昔みたいに国を捨てたりしない。
だって私には一人だけど、友達がいるから。
昔みたいに一人じゃないから。