「ねぇ、隼人。

 まだ胃が痛むでしょう??
 とりあえず眠って」



葵は抱きしめる俺の胸に手をあて、体を少し離した。


『葵…
 いなくならない??』


眠っている間に、また葵はいなくなるかもしれない…


何故かそう感じて。
眠ることが怖くて。






「もう、いなくなったりしないよ。

 目が覚めるまでいるから。
 …大丈夫だよ」



葵は優しい笑顔で言った。






「…もう…

 …もう、いなくならないから…」