次の日またバイトの帰り道にあの草原にいく。
彼女がいた。彼女の背中はなんとも頼りなく、泡になって消えてしまいそうな感覚を覚えた。
「こんにちは」
「こんにちは」
背後から声をかけたのに、驚く様子はなくゆっくり振り向いて微笑む。
「今日は何を摘んでるの?」
「シロツメクサです。見たことないですか?」
「あるよ。よく花冠作ってた、幼い頃」
「こんなに可愛いのに花言葉、復讐なんですよ。」
「初めて聞いたよ。花言葉博士だね。」
ニッコリ微笑む
「花言葉って不思議で、花に込められた言葉を知ると花が一人の人間のように思えてくるというか、なんというか。だから、好きなんです。」
恥ずかしそうに照れる彼女が素直に可愛いと思った。
「あ、そこのピンクのような白色のような花もシロツメクサに似てるね。」
「これ、レンゲソウって言うんですよ。」
「花言葉はなんていうの?」
「これは、知らないかも?ですね。ぜひ、調べて見てください。でも、この花見てると羨ましくなるんです。私もこんな風に思えればなって、そんな人現れるかな」
僕の素朴な質問に彼女は何かを隠すような、困ったように眉毛を八の字にして笑った。
その後も、いくつか話をして日が落ち始めた頃に彼女と別れた。
その夜はどっと疲れが襲ってきた。
それもそうだ、バイトを時間きっちりに上がらせてもらうために、一生懸命働き、終われば真っ先に彼女の元へ走って向かうそんな習慣が出来上がっていたからだ。
彼女がいた。彼女の背中はなんとも頼りなく、泡になって消えてしまいそうな感覚を覚えた。
「こんにちは」
「こんにちは」
背後から声をかけたのに、驚く様子はなくゆっくり振り向いて微笑む。
「今日は何を摘んでるの?」
「シロツメクサです。見たことないですか?」
「あるよ。よく花冠作ってた、幼い頃」
「こんなに可愛いのに花言葉、復讐なんですよ。」
「初めて聞いたよ。花言葉博士だね。」
ニッコリ微笑む
「花言葉って不思議で、花に込められた言葉を知ると花が一人の人間のように思えてくるというか、なんというか。だから、好きなんです。」
恥ずかしそうに照れる彼女が素直に可愛いと思った。
「あ、そこのピンクのような白色のような花もシロツメクサに似てるね。」
「これ、レンゲソウって言うんですよ。」
「花言葉はなんていうの?」
「これは、知らないかも?ですね。ぜひ、調べて見てください。でも、この花見てると羨ましくなるんです。私もこんな風に思えればなって、そんな人現れるかな」
僕の素朴な質問に彼女は何かを隠すような、困ったように眉毛を八の字にして笑った。
その後も、いくつか話をして日が落ち始めた頃に彼女と別れた。
その夜はどっと疲れが襲ってきた。
それもそうだ、バイトを時間きっちりに上がらせてもらうために、一生懸命働き、終われば真っ先に彼女の元へ走って向かうそんな習慣が出来上がっていたからだ。