「今日は、倉庫来る?」
「…うん」
本当の姫になったし。
そう答えるとふーちゃんは顔を輝かせた。
「わーい。ありがと。一緒に行こう?光輝の車でいい?」
「うん」
バイクより車がいい…
そう思ってたからよかった。
「へぇ。あなたも友達いるのね」
「…っ」
ふーちゃんのクラスのドアの前で話をしていたら中から出てきた4組の生徒が嫌味っぽくふーちゃんに言い去っていった。
「……なにあれ」
やはり、桜樹の姫のふーちゃんは女子からの風当たりは悪いらしい。
心配してふーちゃんを見るとふーちゃんはいつもどおりニコニコしていた。
「大丈夫だよっ。いつものことだし!」
「…場所。移動する…?」
「あ、うんっ。いいね〜!学食食べにいく?」
「学食…?初めて…」
「え、初めてなのっ?そっかぁ。じゃあ、冬とが初学食になるねっ」
「そうね…」
嬉しそうに言うのでつられて笑顔になる。