「冬華、帰るぞ」

突然やってきた光輝さんは小さなふーちゃんをヒョイっと持ち上げる。

「きゃ。もう、光輝っ。下ろしてっ」

光輝さんはジタバタとするふーちゃんを下ろした。

「早く帰る準備しろよな」

呆れ顔でふーちゃんを見下ろす光輝さん。
でもその目には優しさの色も浮かんでる。

「あーあ。もうちょっと美夜ちゃんといたかったなぁ」

「仕方ないだろ。俺はやらなきゃいけないことがあるんだ。冬華、1人じゃ帰ってこれないだろ?」


「う…うん。ごめんね、美夜ちゃん。冬、もう帰るねっ。また学校でね!」

「うん…」

「荷物取ってくるっ!」


「美夜は帰らないのか?」

「帰ります…けど…道がわからなくて…」

歩いて帰ろうと思ったけど、道もわからないから帰れない…

「春樹や悠里に送っていって貰えばいい」

春クンのバイクはもう絶対乗らない。
というか、バイク嫌い…

「…バイクは嫌…」

「はあ…仕方ない。俺が送っていってやるよ」

だから、バイクは嫌いなんだって。。

「バイクは…「俺は車だ」

車??

「何?暴走族が車はおかしいとでも思ったのか?俺は、冬華を送る役目があるからな。これからは美夜も送ってやるよ。それでいいか?」

「…ありがとう」

あ、でもあと一つ心配なのは…