「なんかあんのか?」
葉月は申し訳なさそうに俯いた。
「…言ってなかったから…。お腹の子の事とか…。いろいろ順序がバラバラになっちゃった…。自分の口から伝えたかったけど…みんな、思わぬ形で知っちゃったでしょ?…本来は自分で出向くべきなんだけど…」
「…そうか。あんま気にしてねぇからな、俺ら。知った時の嬉しさの方が半端なかったからな」
真琴がそう言うも、葉月の表情は変わらなかった。
また、俺らは困ったように目を合わせた。
「ただ、忙しい人たちばかりだからね…。集められる限りの人を集めておくよ。明日で大丈夫?」
薫がそう言うと、葉月は申し訳なさそうに小さく頷いた。