「せっかく来てくれたんですもん。返しちゃいけない。そう簡単に授かる命じゃないし…それに、もう愛情が芽生えちゃってます」



最後は笑って言うと、五条先生は嬉しそうに笑った。


「患者さんがどんな決断を下そうと、僕達医者はそれに最後まで寄り添います。。…それに、患者さんにそう言ってもらえると、僕達も嬉しいですから」



五条先生はニコッと笑って言った。




「次の診察の予約は産婦人科でしておくから、次は産婦人科に行って下さいね。…他に何かあったらいつでも相談に来てください」




私は予約表を貰って、五条先生と看護師さんに頭を下げて診察室を出た。



「葉月!」
「葉月ちゃん!」




どうだった?と言わんばかりに、答えを待つ目。



「あの…妊娠…、してた」


「「ぅえ!?」」

「1ヶ月ちょっとって…」



「「っ!」」


2人は嬉しそうに笑った。


私は意外そうに目を開いて、言った。




「優雅…嫌がるかな」



「んなわけねぇだろ!!あいつ、ぜってぇ喜ぶって!!」

「そうよ!!いや〜ん、初孫〜っ」