「はい」



看護師さんは電話でどこかに電話をした。


「五条先生……産婦人科って…」





…まさか。

「うん。もしかしたら妊娠しているのかもしれないです」




頭が真っ白になった。



「失礼します。五条先生、用か?」

「あ、徳孝先生。こちら下條葉月さん。妊娠している可能性があります」


徳孝先生と呼ばれた男性は頷いて、失礼しますと言って私のお腹に触れる。





「エコー準備して」



徳孝先生は聴診器を私のお腹に当てながら言った。


看護師さんたちが忙しそうに色んな器具を準備する。


「エコーするからね。少し冷たいから」



ニコッと笑った徳孝先生は私の服を、少しだけ捲って、看護師さんが持ってきたタオルケットで隠すようにかけてくれた。


ヒヤッとしたと思うと、エコーの画面に目を向けた。何があるのか分からないけど徳孝先生は、うんと頷いた。



「おめでとう、妊娠してるよ」


嬉しさと複雑さが絡み合い、表情が複雑になる。


それを見た五条先生は言った。





「下條さん、18歳…でしたね。…パパは…分かってますか?」


思い当たる人が2人。

優雅と…春希さん。