幸い、食器は落ちてこなかった。


「葉月ちゃんー?大丈夫ー?…葉月ちゃん!?」




大変っ!と私に駆け寄ってきた冬乃さん。

私を近くの椅子に座らせてくれた。



「葉月ちゃん、やっぱり病院に行きましょう」





そう言って私の返答を聞かず、リビングに走っていった。

ーピンポーーン



「はーい」


冬乃さんは急ぎ急ぎ、扉を開けた。


「皐月ちゃん!!!久しぶりね!あ、ちょっと今から葉月ちゃんを病院に連れていくから、手伝ってくれる?」

「えっ?!葉月、どっか悪いんすか?!」






冬乃さんは皐月を玄関から引っ張って食器棚がある、部屋まで連れてきた。

「葉月!」