もっと、家遠かったらよかったのに。

「翔、ボタンやってあげるから着替えたら家行くね。」

「うん。」

千夏ちゃんはよく家に遊びに来る。

僕の両親は共働きで小さい頃から夜遅くまでいないことが多かった。

そんな僕を寂しくないようにって千夏ちゃんは毎日遊びに来てくれた。

今は寂しいからとかじゃなくただ癖みたいになっているだけらしいが僕にとっては凄く嬉しい。

「翔ー!入るよー!」

「え、ちょ…」

「あ、着替えてたんだごめん。」