窓の外から心地よい風が吹いた。 校庭の桜がひらひらと舞っている。 今日からわたし、立花咲は高校3年生になる。 「って、おい! 立花咲!」 何度呼んだと思ってるんだ! 先生の怒鳴り声で我に返る。 「あ、すんませーん」 そういうと、先生はしかめっ面をしながら連絡事項を話し始めた。 「咲のボーッとしてる顔マジウケんなー。」 隣の席の梨子がケタケタと笑う。