翌日
姉ちゃんはうちに帰って来た
事故の怪我は完治
しかし、癌という病気を引き連れて
俺は夜中、姉ちゃんが寝たのを確認して家を抜け出した
向かう先はあの神社
「ヒナタ…!」
だけどヒナタはそこにいなかった
夜中だし、と理解させようと心を落ち着かせるけど
どうしても苦しかった
…
…
「アオイ?」
ハッと気がつくように俺は目が覚めた
ここはどこだ
周りを見渡すとあの神社だった
目の前にはヒナタがいる
いつのまにか太陽が高く上がっている
「俺、あのまま寝て…」
寝てしまっていたようだ
「どうしたの?アオイ」
ヒナタはふふふと微笑する
…
俺はふっと手を伸ばした