うん、結婚もさ、
ちょうど彼氏がいない時期だったワケ、
旦那と知り合った頃って。
私、結婚する前、個人病院の受付やってたの。
そこの職場さ、
みんないい結婚に恵まれるっていうジンクスが
短大時代まことしやかにささやかれててさ。
実際、きれいどころそろえてたんだよね。
だから当然だよね、むしろ。
もちろん、私もきれいだから入社できたんだよね。
……自分で言っちゃうしね。
フハ。
それで、先輩の彼氏の紹介、
うん、つまりは合コンで知り合ったのが旦那。
外見は悪くないよね。
まぁそれなり?
でも、性格はね、いいと思う。
ま、正直物足りないけどね。
今の時代専業主婦させてもらえるぐらいの収入稼いでて
真面目で言うことなしじゃね?
うん、そう。
結婚相手ならね。
そう、結婚したかったのだ、私は。
旦那だから結婚したかった訳じゃないのだ。
うわ、我ながらひどい女~。
でも事実だからしょうがない。
フフ。
だから、そう。
それがここにきて、
「倫子さん、人生最大のピンチです!」ってヤツに
絶賛遭遇中。
天国のおばあちゃん!
あなたにつけてもらった名前に反するようなことを
してもいいでしょうか?
……うん、いいって言ってくれてるっぽい。
ん?
うん、まだ死んでないんだけどね。
無駄に長生きなんだよね、ウチの家系。
ひいじいちゃんなんて百歳余裕で超えて
まさしくピンピンコロリしたしね。
大往生だらけなんだよね。
フハハ。
憎まれっ子世にはばかるだよねー。