「お前のためなら、勉強ぐらい耐えてやるよ」
そう言ったリョウの笑顔は今までで一番キラキラしていて眩しかった。
「リョウ────」
「つーことで、やる気が出るように充電させろ」
「え?……んっ!?」
ぺろっと舌を出したかと思うと、了承もしていないのに口を塞がれて、それ以上何も言えなくなってしまう。
「……っ、リョウ、」
キスをしたままリョウが階段を上がり、それによってキスの角度が変わって。
さっきまで私が見上げられていたのに、立ち位置が同じになったことでいつもの角度になって自然とつま先立ちになってしまう。
こうなってしまえば逃れることなんて出来なくて。
すがりつくようにリョウのにしがみつき、翻弄され続ける。
「ん、」
後頭部に手を回して引き寄せたくせになぜか唇が離れて。
けど、それが私の下唇を舌先でなぞるためだと気付いたのは、なぞられてしまった後だった。