「親父は気にしてねーよ」
「……だといいけど」
でも、あれは誰でも気にするレベルだよ……
「よし!リョウが勉強してる間に直そう!」
「……」
「……リョウ、顔ひどいよ」
私の一言に、目に見えてウンザリしているリョウ。
「鳳皇のみんな結構スパルタだもんね~」
「……はぁ……」
実は、緋月を抜けても時々倉庫に行っている私とリョウ。
その理由というのがリョウのお勉強会だったりするんだけど、リョウはそんなに勉強が好きじゃないみたいで、行くたびゲッソリしている。
なんで急に勉強会をする事になったのかと言うと、それは、リョウのお父さんの一言がきっかけだった。
お母さんの事が落ち着き、改めて挨拶をしに行った日。
お父さんは私と交際していく上である条件を出てきた。
それは“大学へ行くこと”