そういう訳で、嘉波組は蓮見組から破門されることになり、リナさんはリョウどころか雷神総長とも婚約出来なくなってしまった。


倉庫でその話を聞いた時は、リナさんが私に危害を加えてくる可能性は半々だと思った。


彼女の性格上、逆上して私に何かしてくるかもしれないと思ったけど、

いくら気の強い彼女でも、家が破門になり、リョウとの縁が切れた上、蓮見次期若頭の婚約者にもなれないとなれば、さすがに落ち込むはずだと思ったから。


それは私だけではなく、リョウも侑真たちも同意見だった。


それでも、危害を加えてくる可能性が半分でもあるのなら、用心するに越したことはない。


そう思った私は、この一週間、侑真たちから片時も離れないことにした。


学校では緋月のメンバーたちが目を光らせてくれていたし、学校や倉庫に行く時も車が到着するまではマンションのエントランス内で待っていた。


今日も着信が入ったからマンションの外に出たのに、まさかそれを待ち伏せしていたなんて……