やだっ、どうしようっ……。
思わず慌ててそらし、止まっていた足を進める。
バクバクバクバク……。
少し俯き加減に、その前を通りすぎる。
ああ、もう。
やっぱり、あんなメッセージ送るんじゃなかった。
今までだったら、こんな場面に遭遇したら手を振りあえていたのに。
返信をもらえなかっただけで、こんなにも臆病になって、顔も見れないなんて。
友達になる以前に戻っちゃったよ……。
「どうかした?」
「え……」
すぐ隣に、青山くんがいた。
とっくに先を行っていると思ったのに。
「なんか、元気ねえみたいだから」