「ちゃんと、マナーモードにしておいたんはずなんだけど……」



それは、一番気をつけていることだったのに。


誤操作でも起きちゃったのかなあ……。


もう一回ちゃんとトリセツ読もう。



「セッキーの怒りハンパなかったよね~。こわこわっ!」



そう言って身をすくめる杏ちゃんに、あたしはううっと机に突っ伏す。


関根先生……通称セッキーは、ただでさえ怖いのに、スマホに関してめちゃくちゃ厳しいんだ。

もう何人も没収されているって聞いた。



「今回は没収されなかっただけ、良かったと思いな?」


「うぅぅぅ……」



友梨ちゃんが優しく頭を撫でてくれるけど、あたしは落ち込みっぱなしだ。


あれからあたしは集中攻撃を受けて。

難しい問題ばっかりあてられて散々だったんだもん。