間違いは、ない。
そこは否定できないけどっ……。
別れ話のトークを見ちゃったのは不可抗力だとして、それ以上にややこしくしたのはあたしだ。
あたしは悪くないと正当化していた悩みなんて一蹴されてしまうほどに。
「……っ」
図星過ぎてなにも言えなくなっているのをいいことに、あたしに畳み掛けてくる青山くんは何枚も上手……。
キーンコーンカーンコーン……。
空気を引き裂くように、頭上で予鈴が鳴った。
「翔、そろそろ戻らないとヤバくないか?」
「ああ」
予鈴を気にするメガネくんの声に、青山くんがうなずく。
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