あっ……
……行っちゃった……。
嵐が去ったように静まりかえる廊下。
杏ちゃん友梨ちゃん、そして青山くんのチャライ友達さえもが言葉を発せず気まずそうに目を泳がせている。
最後のセリフを言ったあと、朋美ちゃんの目はまちがいなくあたしを睨んでた。
実際、あたしと青山くんにそんな事実はないけど。
朋美ちゃんの言葉と瞳が、胸に刺さってキリキリ痛んだ。
「こうでも言わなきゃ納得してくれないだろ?」
あたしの肩から手を離し、ふーっと息を吐きながら青山くんが言う。
……え?
今のが、納得したように見えたの?
納得どころか、状況は悪化したよ?
「それにさ」
青山くんが、グッと顔を近づけてくる。
どきっ。
「勝手に修羅場にしたの、そっちだろ」