そこへ、ちょうど友梨ちゃんも登校してきて。
「実はね……」
あたしは昨夜起きた、朋美ちゃんとの修羅場を説明した。
この重苦しい心を、誰かと共有したい気持ちがあったんだ。
悪者扱いされて、かなりへこんでるし。
「ええっ!?なにそれなにそれっ!」
「うわー、やらかしちゃったね」
杏ちゃんは思った通り、面白そうに目を輝かせ。
友梨ちゃんは、やれやれという顔で長い髪をかきあげる。
「すべては、このスマホのせいだよ……」
それはそうと、青山くんは一体なにしてるの?
自分のスマホが入れ違っているのに、ぜんぜん音沙汰なしって。
いくらなんでも気づいてないわけないよね?
それとも、熱でうなされてほんとにスマホを見ている暇がなかったとか。