伝言って……。
今あたしが持ってるスマホに連絡が入るなら……意味ない……。
「あー、もしかして翔に告ろうとしてたとか!?」
「うっ……」
……やっぱりチャラい。
こういう人、無理。
こんな冗談みたいな軽いトークに、あたしはうまく切り替しができないんだ……。
だから、男友達のひとりもいなかったんだろうけど。
あとは杏ちゃんに任せようかと、目を泳がせると。
「おい侑汰(ユウタ)、彼女困ってんじゃん。どうしたの?翔に用があったの?」
黒縁メガネをかけた別の男の子が、人のよさそうな顔で輪に入ってくる。
チャラ男くんとは対照的に、まじめそう。
彼ならちゃんと話を聞いてくれそうだけど。