「ねーねー、射的やらない?」
杏ちゃんの一言で、まずはみんなで射的をすることに。
意外にも智史くんが射的の腕がうまいことが判明した。
杏ちゃんは狙っていたアクセサリーをとってもらってすごく喜んでいた。
それからくじをひいたり、リンゴあめを食べたり……。
6人だから、敢えて翔くんと喋らなきゃいけない状況になることもないから、何とかあたしもそれなりに楽しめていたけれど。
陽も落ちて、あたりもだんだん暗くなり、屋台にも灯りがともり始めたころ。
思わぬ提案を侑汰くんがしたのは突然だった。
「そろそろ花火も始まるころだしさ。こっから、別行動しねえ?」
……え。
別行動……?
ウソでしょ……!?
まさかの提案にあたしは焦った。