杏ちゃんは目を大きく見開いているけど、あたしだって同じ。固まってしまう。
この状況、どう説明する?
だって、まだみんなにも報告出来てないんだから……。
「お、おはようっ……」
あたしは翔くんにそう言ってから、
「杏ちゃん友梨ちゃん、あのねっ……実はあたしも……昨日翔くんに告白したの……」
きっと真っ赤になっているであろう顔で、報告した。
「えっ、えっ……」
「う、うそっ!!」
ふたりが驚愕する中、
「そ。俺ら、つき合うことになったから」
あたしの肩を引き寄せ、みんなの前で翔くんがそう宣言した。
「「「「えーーーーーーーーー」」」」
4人の驚き声が、朝の爽やかな廊下に迷惑なほどにこだました。